By 桜井美咲 
室内犬のフィラリア感染率は、一般的に外飼いの犬に比べると低いと思われがちですが、それは誤解です。室内にいても、窓やドアの隙間から蚊が侵入すれば、フィラリアに感染する可能性は十分にあります。実際のデータによると、室内犬でも約3.1%が感染のリスクにさらされています。このため飼い主はしっかりとした予防対策を講じる必要があります。
室内犬のフィラリア感染率の実態
フィラリア感染率は生活環境によって異なり、主に蚊との接触頻度が影響します。以下のデータは、犬がフィラリアに感染する確率に基づいた調査結果です。
| 飼育スタイル | フィラリア感染率 |
|---|---|
| 室外飼育 | 約40-90%（条件による） |
| 室内飼育（未予防） | 約3.1% |
| 室内飼育（予防施行） | ほぼ0% |
これらの数字から、室内犬でもフィラリアに感染するリスクがあることがわかります。特に、統計に基づくと、屋外に出る機会が多い犬は、それだけ感染のリスクも高まります。
フィラリア感染のメカニズム
フィラリアは蚊によって媒介される病気です。蚊がフィラリアの幼虫を持つ犬を刺すことで幼虫が蚊の体内で成長し、再び別の犬を刺すことで感染が広がります。感染サイクルは以下のようになります。
- 感染犬が蚊に刺される
- 蚊の体内でフィラリアが成長
- 蚊が他の犬を刺す
- 新しい犬が感染
室内犬であっても、外出や散歩の際に蚊に刺されることがあるため、フィラリア感染のリスクから完全に逃れることは難しいのです。
フィラリア症の予防法
フィラリアに感染しないためには、以下のような予防策が効果的です。
- 定期的な予防薬の投与: 毎月のフィラリア予防薬を投与することが望ましいです。特に蚊の活動が盛んな春から秋にかけては、毎月の投与を怠らないようにしましょう。
- 蚊の侵入を防ぐ: 窓やドアの隙間をしっかりと防ぐ、または網戸を活用することで蚊の侵入を防ぎましょう。
- 外出時の注意: 犬のお散歩や外出時には、特に蚊が多い時間帯（夕方から夜）を避けるように心がけましょう。
- 定期的な健康チェック: 年に一度は獣医師によるフィラリアの検査を受けることをおすすめします。
これに加えて、周辺環境の管理も大切です。水たまりや湿った場所は蚊の繁殖に適しているため、近くにそのような場所がないか注意を払うことが必要です。
フィラリアに関するよくある質問 (FAQ)
Q1: 室内犬でもフィラリア予防が必要ですか？
はい、室内犬でも予防薬を使用することが重要です。蚊が侵入するリスクがあるため、定期的な投与は必須です。
Q2: フィラリアの症状はどのようなものですか？
初期の症状には咳、疲れやすさ、呼吸困難などがあります。感染が進むと、さらに重篤な症状が現れることがあります。
フィラリアに関する最新の調査データ
近年、フィラリア感染率は変動しています。以下の表は、日本全国の犬におけるフィラリアの感染率を示しています（参考: 獣医師監修サイト）。
| 年度 | 日本全国の感染率 |
|---|---|
| 2020年 | 約4.5% |
| 2021年 | 約5.2% |
| 2022年 | 約6.0% |
これらのデータから、フィラリアに対する注意が必要であることがお分かりいただけるでしょう。感染率は増加しているため、多くの飼い主が予防策を怠らないようにすることが求められます。
室内犬がフィラリアに感染するリスクを軽視せず、常に意識しておくことが飼い主の重要な責任です。どの犬でも感染のリスクがあることを理解し、適切な対策を講じることが、愛犬を守ることにつながります。